「レミリア様、お先に出て下さい」


答えを聞かないうちに衛兵の一人が誘導していく。


「ちょっ、まだ話は終わってない!」


掴もうと伸ばした手を大臣に掴まれる。


「話は後でもできるでしょう。 ……まぁ、彼女は話す気はなくなるでしょうがね」


「!?」


大臣の冷めた目を見てステージ側に視線を移す。


……批判の声がレミリアに降りかかっていた。


「この疫病神が!」


「娘が重傷になりかけたんだ、どういう責任を取ってくれるんだ!!」


……全てをレミリアに押しつける気か!


「てめぇにはこの格好がお似合いだ!」


――ベチャッ


「……っ!」


皿に乗っていたはずの料理がレミリアの頭に被った。


料理が食べ物の認識されず、道具として次々と投げられていく。


「……ククッ」


大臣の笑い声が近くで聞こえ掴んだ手が緩んだ瞬間、手を振り払いステージに飛び出した。