「それと、大臣が何も言わず親切に服とか用意するわけないでしょ。 後から何かあるわ」
「……例えば?」
マリーヌが真顔で、
「弁償」
急に背筋に冷たい物が流れた。
「絶対に何も食わねぇ」
「そーか、だったら残り一時間を空腹で過ごすのか」
「……ゔ」
そう言えば昼食以降は何も食べていない。
時間がかなりあいたから、空腹なのは間違いないが、
「リュウキ、自分自身も気づかないうちにどこかにつけるよね」
「……」
ニーナの言った通り。
王宮の物だから今着ている物も高価なはず。
「……マリーヌ、手に付かない且つボロボロと零れない料理はあるか」
「あ、あるわよ。 案内しようか?」
「頼む」
マリーヌの口元が引きつっていたがあえて気にせず、料理を取りに行った。