「あれ、ダァチさんは?」


「ん」


指さした先にダァチさんが沢山の女性に囲まれているのを見た。


「……助けなくていいのかよ」


「いいの。 いつもの事だから」


フゥッと息を付いてシャンパンを口にした。


「……あの大臣、急に手のひらを返したよね」


「「「……」」」


事は三時間前。


大臣に参加禁止だと言われ、街の祭に行く予定だったが、


『急に申し訳ございませんが貴方方にはパーティに参加して頂きます』


急に泊まっていた部屋に入ってきた大臣の後から大量の衣装を持った使用人達が続く。


ロイドがなぜだと聞いてみたところ、


『レイリア様がパーティに参加すると言う条件に貴方方の参加させよ、との事です。 ご心配はございません、私達が周りの方に話をつけておきますので』


指を鳴らし、俺らは暫く着せ替え人形となった。


そして、今に至る。