――――……

「……なぁ」


「なんだ」


「何で俺は豪華な服を着て、ここにいるんだ?」


「知るかそんなの」


ロイドは壁に寄りかかり、皿に盛った料理を食している。


黒のタキシードに身を包んだ姿は同い年なのに遙かに大人びて見えた。


煌びやかなシャンデリア、かなり広いホールに沢山の人がいる。


まぁ、殆どは子爵、公爵、伯爵家などお偉いさんが殆ど。


俺とロイド、ニーナ、ナルシスはレイの友人として招待されているとか。


「本当に私が着てもよかったのかな?」


白のパーティドレスに身を包んだニーナは、落ち着きがない。


ナルシスは人の多さに圧倒され、バルコニーで休んでいる。


「いいのよ。 それよりもサイズが合っててよかったわ」


「マリーヌ!」


いつの間にか胸元があいた黄のドレスを着て髪をアップにしているマリーヌが立っていた。


キラリとイヤリングが光る。