「……生憎、俺は優しい言葉なんてかけないからな」


それだけを言ってロイドはレイの横を通り過ぎた。


「「「……」」」


「……」


誰も声をあげる事ができない。


ハァ、と溜め息を付いたのはレイだ。


「……本当、ロイドは容赦なくズバズバ言ってくる。 お陰で心がボッキリ折れたよ」


「……レイ」


「何?」


額に手をふれたまま俺に視線を向ける。


「俺、レイが庇ってくれたのに側に行く事すらできなかった。 何か言ってやろうかと思ったけどロイドの言葉でハッとさせられた」


「……うん」


「だが、俺はたとえ周りになんと思われようともレイの友達でありたいと思ってる」


レイの目が大きく見開いた。


「私は迷惑だなんて思った事無いよ! だからレイちゃんは遠慮し過ぎなの。 そんなのなしで頼ってほしい!」


「僕はミス・レイの言葉で変われた…だから、次は僕が強力する番だよ」


レイは泣きそうになっていた。