足元に赤い雫が滴り落ちていく。
魔法書が閉じない限り魔力と霊力が弱まることはない。
立て膝をついた体制をゆっくりと戻す。
「'そして、残りの無属性により未来永劫、完全消滅いたしたまえ'!!」
四の魔力と五の霊力により包まれた球の体積が小さくなっていく。
‘グギャアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!!!’
「……っ!」
傷口を抉られる程の断末魔の威力。
――パンッ
両手をありったけの力で叩き、合わせた。
‘ギャアアアアアアアアア…ア…ァ……’
断末魔が徐々に聞こえなくなる。
そして、
――ドオォォォォォンッ!!!
これまでにならないくらいの爆発音が響いた。
爆発の影響で風がが当たった。
ギュッと目を閉じて風が止むまでその場に立ち尽くした。
どれくらい経っただろうか。
風が止み目を開けると、そこは惨状と化していた。