「ないですよ! アレンさんなら大丈夫かと思いました」


「……思い切り目を逸らしてるよね?」


「イースターの娘よ、エグい事をしたのぅ」


アレンさんと精霊妃様からくる視線に思いっきり身体を逸らした。


‘……ゔ、グギッ’


「まだ動けるのか」


「? 何か様子がおかしいのぅ」


「……」


針山の中のギレルの身体がピクリと動いた。


‘グ…キヒッ’


――ゾクッ


‘キヒヒヒヒヒッ!!’


「なんじゃ!?」


「……」


ギレルの身体から何かが出てこようとしている。


‘ギヒッ…コレハ、ツカィモノ二ハナラナイナ’


‘ィイサ…カワリハ、イル…’


‘アソコニィル、ァオカミガイイナ’


‘………トリコモゥ’


声の数が…七?


取り込もうって……!?


「まさかギレルは七つの大罪全てを持って……!?」


瞬間、辺りが真っ暗になった。