〈side. Mari-nu 〉

「ん? キミ達がまたオレの相手してくれるの?」


黒ローブはニヤニヤしながら品定めのような視線を向けている。


さっきから思ったんだけど端正な顔立ちが台無しだよ。


「ま、あたしは兎に角動きを止めればいいのね」


「あぁ、だが、無理はするんじゃねぇぞ」


「わかってるわ」


戦陣に立つのはあたしとソールだ。


後ろでサラサ達がレイとダァチの護衛と援護をしてくれるから助かる。


レイは暗雲を払うと言ったけど何を出現させるの?


あたし等とは少し離れた所に魔法書を手に立っているレイを見て、首を振る。


今は目の前の事が最優先…レミリアをこっちに引き寄せなきゃいけない。


あたしはカードを一枚取り構える。


ソールの目つきが鋭くなった。


「行くぞっ!」


「うんっ!」


黒ローブに向かってダッシュする。


黒ローブは笑みを崩さないまま手を翳した。