……一瞬、何が起きたのかわからなかった。
大臣達から何かが飛び散った。
赤い…"血"が。
スローモーションで地面に崩れ落ちていく大臣の"死体"。
「いやぁああああっ!!」
ジュリアはパニックを起こし泣き叫んだ。
「ジュリアちゃん!」
サラサは落ち着かせようと必死になだめている。
「……っ」
ソールは黒ローブを睨みつけていた。
「……う、うえ゙っ!」
「姫っ!」
あたしは地面に突っ伏し、胃に溜まった物を全て出してしまった。
ダァチが背中をさすってくれる。
「……これぐらいでまだまだ序の口だよ? これで精神面のダメージくらうとは」
クククッと笑いを堪えている。
「……あんた、人を殺した…のに」
ボロボロと涙が止まらない。
黒ローブは口元をニヤリと歪ませるとレミリアの肩に触れた。