「レミリア」
「わかってるわ!」
レミリアは得意げに髪をかきあげ、杖を取り出す。
左右に振り、
「'我が名はレミリア・イースター、イースター国姫なり。 今ここに国の神、青龍よ姿を現したまえ'」
足元から現れた蒼き魔法陣。
この後、青龍が姿を表すのだが…何かがおかしい。
「……ゔ」
レミリアが呻き声を上げて地面にひざを突いたのだ。
青龍は姿を見せずに、魔法陣も消えてしまった。
「ちょっ、レミリアッ!」
あたしが声を掛けたけどレミリアは胸を押さえうずくまったまま。
……大方予想は的中してしまった。
四の神が揃わないと儀式は成立しない。
それに神を出してしまっては定位置から動くことはできない。
動けるのは護衛が大臣達。
「……ダァチ、レミリアの様子見てきて」
「わかりました」
ダァチはレミリアに近付いていく。