大臣達は顔を青ざめて震えている。


ざまぁみろ、と小声で呟いた。


「次だよ。 ジュリア」


「うんっ!」


ジュリアは杖を両手で掴み、蒼空に向けて振り上げる。


「'我が名はジュリア・ザウェスト! ザウェスト国の姫なり。 いまここに国の神よ姿を現したまえ!'」


ジュリアの足元から現れた白の魔法陣。


ゴオッ風が纏い、形を変えて細身の白き虎…白虎が現れた。


ジュリアをパァッと明るくなったが首を横に振り、


「次、サラねぇ!」


サラサはにこりと笑い右手のリングを外す。


辺りの気温が上昇した気がした。


「……'名をサラサ・サウスト、サウスト国の姫なり。 今ここに国の神である霊獣よ姿を現したまえ'」


サラサの足元から朱い魔法陣が出現し、手から流れ出す火が上空に昇り、形を変えた。


朱雀が羽を広げゆっくりと降下し、地面に降り立った。