〈side. Mari-nu〉

「リュウキ達大丈夫かなぁ……」


「え?」


ポツリと呟いたハズなのにジュリアにちゃっかりと聞かれてしまった。


「何でもないっ! ほら、定位置に行きなさい」


「はぁーい」


白のドレスに身を包んだジュリアは定位置に着いた。


儀式には正装と言う決まりはあれどもあたしはいつもの黄のワンピースを着ている。


動きやすさを基準にね。


所々に赤に装飾されたドレスを着ているサラサは集中しているのか目を閉じていた。


ジュリアはさっきから落ち着きがない。


……誰だって緊張するものね。


セントラル・ルインス、


ここは天井がむき出しになり、快晴が広がっている。


そして、"千年の儀"を行う場。


ノースト国、サウスト国、イースター国、ザウェスト国の姫が国が立っているという定位置に立って行う。


これは国の責任を背負うって意味。