〈side. Rei 〉

「……ギレル」


ギレルが消えた先を睨みつけた。


世界を終わらせる?


そんな事させない!


「レイ…行ってくれっ!」


背後からリュウキが叫んだ。


振り向くとナルシスを地面に寝かせ、ニーナが治癒魔法を掛けている。


あたしはロイドに近づきしゃがむ。


ナルシスよりはヒドく無いけど、こっちも重傷。


ニーナだけだと間に合わない。


「今は二人の治癒が優先」


霊力を唱えようとロイドの頬に触れた。








「……レイ様」


あたしの肩に触れた手。


懐かしさが募ってくる。


「ここは私達にお任せ願いませんか?」


「そうですよ、レイ様!」


「彼の行った通りにしてください」


「そして……」


「レミリア様を…」


`この世界を救ってください!´


牢屋に捕まっていたのはかつてあたしを思ってくれた使用人や衛兵達。