黒ローブが立っていた。


手にはボロボロになったロイドとナルシスの抱えている。


「いやー…この二人が邪魔するからさ、それなりの対応をしただけだよ?」


パッと手を離し、ロイドを地面に下ろした。


「……オレさぁ、土の属性嫌いなんだよね。 アイツを思い出すから」


黒ローブはナルシスの髪を掴み持ち上げる。


「……ぅ」


苦痛の声が漏れた。


「ホントは殺そうかと思ったよ。 けど、半殺しにした」


優しいでしょ、と言った黒ローブの口元が歪む。


「……オレは行かなくちゃ。 世界を終わらせるために」


ナルシスを掴んだ手を俺らの所に投げた。


「「ぐはっ!」」


避けるわけには行かずナルシスを受け止める形で地面に転がった。


「アハハッ! レイリア、オレを倒したいんだったら追いついてきてよ」


笑い声を上げて一瞬で消えた。