〈side. Ryuki 〉

ロイドとナルシスがなんとかしてくれている。


俺はニーナの手を引いて地下の牢屋に続く階段を降りきった。


「レイはどこなんだっ!」


「一番奥よっ!」


精霊達の案内により、レイの居場所を突き止めた。


――ガシャンッ


「レイッ!」


「……ぅ」


レイは地面に横になった状態で、俺のに身体を向けた。


パチリと目を開い、勢い良く飛び起きた。


「ゴメンッ! 体力温存のために寝てた。 今すぐでるから魔法書を……」


レイは俺らを見てから眉を寄せる。


「ロイドとナルシスは?」


レイの質問に精霊達は視線を逸らした。


「……ロイド君とナルシス君は、地下室の前で……」


ニーナが魔法書を両手で握りしめながら答えた。


「……そう」


レイは眉を寄せ、繋がれている手錠を上に上げる。


「魔法書の適当なページを開いて。 危ないから離れて」