〈side. Roido 〉

リュウキとニーナ達の姿が見えなくなった後、俺はハァと息を吐いた。


「ナルシス…お前馬鹿か?」


このままだと俺ら全滅してしまうと思い、行かせたハズだ。


だが後方に立っているナルシスだけが残った。


「しかも最後のはなんだ。 "ナルシスト"…お前に合っていると思うがな」


視線を黒ローブに向けたままナルシスに毒づくと、クスッと笑い声が聞こえた。


「ロイド君酷いな。 あだ名としてだと思うけど、けっこうくるんだよ?」


俺の横に立ち構える。


「それに馬鹿はどっちなの? ミス・レイの言葉を無視するなんて」


「お前もだろ」


「……そうだね」


ナルシスのを見て目を閉じる。


「レイの事はリュウキとニーナ達がなんとかするだろうな」


「僕の魔力は平均以下だけど頑張るよ」


「……」


俺は思わずと笑ってしまった。




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