「……へぇ、シールドを張って塞いだのか。 スゴいスゴい」
パチパチと拍手をしながら黒ローブは一歩ずつ近づいて来る。
「……っ」
ロイドは黒ローブをギッと睨み付けながら、
「行けっ! ここは俺が何とかする」
「なっ!? レイの言葉を忘れたのか!?」
ロイドの肩をつかみ止めようとした。
バッと振り払われ、
「分かっているっ! たかが足止め程度だ…すぐに追いついてやる」
ロイドに向けられたら目は一瞬だが緩んだように見えた。
「分かった。 ニーナ…ナルシスト、行くぞ」
ロイドの横を通り過ぎて、地下室に向けて走り出した。
「……行かせないよ」
黒ローブの手が俺に向けられた。
グワッと集っていく黒ローブに向けて何か横切った。
「リュウキ君の邪魔はさせないよ」
ロイドの数歩後ろでナルシストが杖を振っている。