「お前、怒ってないか?」
ソールはどんな相手にも敬語使わないよね。
別に、良いけど。
「気のせいよ」
「いや、ジュリアの部「気のせいよ」」
「……そーかよ」
あたしが言葉を遮ったのかソールは不満げに顔をしかめる。
「ただいま戻りました」
そんな時にダァチがジュリアを連れて宿に戻ってきた。
ジュリアは嬉しそうにダァチの手を握り締めている。
「マリねぇ、サラねぇ、ソォにぃ久しぶりー!」
「久し振りねジュリアちゃん」
サラサが席を立って両手を広げるとジュリアはそこに飛び込んだ。
「サラねぇ、見てみて! コレ、ダァにぃがプレゼントしてくれたの!」
「あら可愛い。 ジュリアちゃんの髪に合ってるわ」
ジュリアの髪には黄の装飾が施された髪留めが、
「喜んでくれて何よりです」
ダァチも嬉しそうだ。