[それに…霊力だけではギレルってヤツに勝てない。 死ぬかもよ?]
ノルンの表情は真剣そのものだ。
「……」
魔法書は現在リュウキ達の元にある。
"千年の儀"当日に持ってきてと頼んだのは紛れもなくあたし自身だ。
なのに感情的になって突っ走ろうとする。
「……ハァ、ヤバい。 思わずやりそうになったよ」
「レイ。 とりあえず当日まで待とう?」
「……そうだね。 何か手を考えなきゃ」
レミリアの泣き叫ぶ顔が思い浮かんだ。
レミリアを泣かせるヤツは許さない。
「ノルン、ごめん」
[いいよいいよ。 レイってば他人優先ばっかりするよねー]
ヘラヘラ笑ったままノルンは足元先にある星を指差す。
あたしら人類、種族がが住む星を。
[この星"千年の儀"当日に滅ぶよ?]
「「!?」」
あっさりと言いのけたノルンに驚きを隠しきれなかった。