「ア、アレンさん? 何で!?」


頭を向けると魔法書の中にいるはずのアレンさんがあたしの肩を掴んでいる。


「うーん…私にも分からないんだ。 誰かに呼ばれ気がしてね、返答したら魔法書からここに……」


フワリと器用に浮き上がりノルンとの間に立った。


「さて…レイがなぜ手錠されてるか聞きたいんだけど」


アレンさんが腕組みをしてあたしを見ている。


あたしも逆にアレンさんに聞きたい事あるよ。


あたしが答えてからでいいか。


「……アレンさん、あたし黒ローブの男にあったの――」








『一週間後の深夜、王宮の裏庭で会おう』


と紙に書かれていて、あたしは従い、


罠だとは事前に分かっていたから、処置は一応考えていた。


王宮の裏庭に行くと、その場にいたのはなぜかレミリアでその姿は堂々とし過ぎていた姿打って変わって弱々しかった。