〈side.Rei 〉

「……よっ!」


リュウキは手を挙げロイドとやらを迎えた。


イケメンだけど目つきが鋭く、オレンジの髪を後ろ下で結わえている。


確かに纏う魔力が強い。


けど、あたしよりは……。


「……何を笑っている」


低い色を発しあたしを見ている。


どうやら、無意識に口角をあげていたらしい。


「あー、ごめん。 はじめましてだよね? あたしは「レイ、だろ? 噂になっている」」


そういうロイドは表情を一切崩さずに淡々と事を述べる。


「ロイド君、噂ってなぁに?」


ニーナが首を傾げロイドを見る。


その仕草にキュンと来たのは今は言わないでおこう。


「……"魔力測定器を破壊した魔法書使いが転入してきた"。 それも蒼髪の美人だって」


それに答えたのはリュウキ。


「魔力測定器を破壊したのは事実だよ。 でも、美人って……」


あたしが?