それからはと言うと、レイに手を引かれいろんな所を見てきた。


俺は手を握られていた事に気を取られて殆ど聞き逃してしまっていた。


「……あれっ」


唐突にレイが立ち止まった所には小屋みたいな店が、


「へー…変わった便箋を売ってんのか」


レイがパッと手を離し店の中に入っていく。


「……」


何気に右手に寂しさを感じた。


……あの様子だとレイも初めて見たんだろうな。


「リュウキ、見てよー! これ、すっごいおもしろいから!」


「はいはい」


俺も続いて中に入る。


見た目はシンプルそうだが中は沢山の種類の便箋に埋め尽くされていた。


「すいませーん。 コレ下さい!」


買うの早っ!


「……つーか、誰に送るんだ?」


レイは便箋を三枚買っていた。


「えーっと、サラサとジュリアと後は予備の分!」


そう言って魔法書に便箋を挟んだ。