ゾクリと背筋に冷たい何かが伝う。
「……ウフフ、なーんか眠たくなって来ちゃったからもうお開きにしちゃいましょう」
気味が悪いほどの歪んだ笑顔を振りまきながらレミリアは広間から出て行った。
「おやすみなさーい♪」
と手を振って。
「「……」」
レミリアがいなくなった広間であたしらは言葉を失った。
「……うっ……く」
ニーナは口を押さえて涙を流し、ナルシスは茫然とし突っ立っていた。
あたしも気を張らないと地面に座り込みそうだ。
「……姫」
ダァチの青がかすかに青ざめている。
「か、帰りましょう? レイに報告、しなきゃ」
歩きだそうとして、視界がグニャリと歪む。
「姫!?」
ダァチの声が遠くから聞こえる感覚。
……レミリアの話は精神的にくるものばっかりだったからかな?
そのままあたしは意識を手離した。
***