「そんなのわかってるわ。 さっさと来たらどうなの」
レミリアは蒼の長髪を揺らし、歩き出した。
「……姫、どうか落ち着いてください」
言われなくてもわかってる。
「……レイと違っておごってるわね」
誰にも気づかれないほどの小声でつぶやいた。
レミリアの案内でついた先は、長テーブルと多くのチェアが並べられている。
その端と端にあたしとレミリアは座った。
テーブルに次々と並べられる色とりどりの豪華な料理。
「お腹が空いたわ。 さっさと食べましょう」
両手を合わせあたしの有無を聞く前に料理を食べ始めた。
あたしも食べ始めようと肉料理に手を伸ばす。
一切れ食べて、顔を歪ませる。
……脂っこい。
ナイフとフォークを置き、頭をあげた。
ただ食事をしに来ただけでは無かったから。
レミリアもそれに気づきナイフとフォークを置かずに頭をあげる。