「「す、すみませんでした!」」


私もナルシス君もすぐに頭を下げる。


スージーさんはふんっと鼻を鳴らし、


「……まぁいい、本当はここで斬ってしまうものを今回は大目に見よう」


今回はの部分を強調させていた。


「後、そこの少年。 私は負けたんじゃない、譲ったんだ。 彼は若い。 その先も国の姫を守るために必要だと私は考えたのだよ」


キッチリと分けた髪をサラッとかきあげる。


「……はぁ」


スージーさんの熱弁にナルシス君はポカーンとしていた。


マリーヌ、私も唖然としてスージーさんを見ていた。


ただ一人、ダァチさんだけは冷めた目で見ている。


「……人を守るのに年齢なんて関係ないと思います」


とポツリと言った。


「……何?」


スージーさんはダァチさんを睨む。


それに臆する事なくダァチさんは冷めた眼差しのまま言葉を淡々と述べた。