〈side. Ni-na 〉
午後6時、馬車に揺られ到着した。
王宮なんて始めてきた。
「ニーナ、顔真っ青だけど……」
黄のドレスに身を包んだマリーヌが私の肩を叩く。
髪を上で纏めたマリーヌは16歳とは思えない程キレイ。
レイちゃんもキレイだし王族って美人さんが多いのかなー?
「……私場違いかもしれない」
この後の事を想像し、ガタガタ震えだす。
「ニーナちゃんっ!」
ナルシス君が私の手を掴む。
「緊張するのは分かるよ! 僕もだから」
「そうなの?」
「うんっ! それに、ニーナちゃんに何かあったら僕が助ける!」
「……ナルシス君」
安心したら泣きそうになってきた。
「……あの、その辺にしておいて? 行くから」
「「は、はいっ!」」
いつの間にか見つめ合っていたらしく私とナルシス君は慌てて手を離す。
私は恥ずかしいと思い顔を赤らめた。