「なんで、僕に聞くの、かな?」
ダァチさんは目を逸らしてレイに聞いた。
「いやー、まさか"美人"がタイプだったなんて」
「なっ!?」
ダァチさんはカァッと赤くなった。
「それは今関係ないだろっ!?」
ダァチさんが立ち上がり片目を抑える。
「ふーん」
レイはニヤニヤしながらダァチさんを見上げる。
「……もういいよ」
ぷうっと頬を膨らまし座った。
ダァチさんの子どもっぽい仕草を初めて見たかもしれない。
「さて、次は…晩餐だね。 これはニーナとナルシスも同行するんだけど……」
心配そうに二人を見る。
「マリーヌに作法教えて貰ったから!」
「もう完璧だよ!」
作法?
「どういう事だ?」
「……後で話すわ」
どうやら知らないのは俺だけらしい。
「その間に二日後の予定をたてるよ」
レイは俺の腕を掴み、小広間を出た。