〈side. Rei 〉
日が昇り始めた頃、それでも皆が起きることはない。
今五時だし。
あたしは日の出と共に起きる習慣があり、今は廊下を歩いている。
そして男達が泊まってるであろう部屋に向かっている。
今なら、早めに起きているあの人にも会えるだろう。
今は正装は汚すわけにも行かないからいつもの白シャツスタイルだ。
後少しの所で奥から三部屋目のドアが開いた。
「……あ、おはよう、レイ」
と言ってダァチはニコッと笑った。
「おっはよう! ……部屋には行って驚かせようかと思ったんだけどなっ!」
ぷくーっと頬を膨らませる。
「ははっ、残念だったね」
「ホントだよ……ねぇ」
あたしはダァチに本来の目的があった。
「ダァチの剣の腕を見込んでお願いがあるんだけど……」
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