「へぇ…男もいたんだ」
目を開けると金のロングに金の瞳の男。
長身で服装を見れば高位の身分だと分かる。
しかも、魔力が強く僕では歯が立たない。
「っ、離せっ!」
バタバタと足を動かしてもがくが男は余裕綽々と笑みを浮かべ、
「キレイな顔をしてるじゃないか。 けど、ボクは男に興味はない……」
目の前に杖を突き出され、
「……それとは逆に恐怖に歪む顔は男女関係なく、好きだな。 ……ウィンド・カッター」
――ザクザクッ
「あ゙ぁああああっ!!」
鋭い刃が腕に足に顔に…身体中から血が流れた。
――ドサッ
「……ぅ゙、ゴホッ」
立ち上がる事もできず、血を吐いた。
「くくくっ…いぃねぇ。 堪らない」
男はゆっくりと僕に近づいてくる。
視界がぼやけ、意識が朦朧としてきた。
――ゴリッ
頭を踏まれ、地面に押さえつけられる。