〈side. Ryuki 〉

――――……

「……目が、痛い」


「そりゃあんなに泣き続けたら目ぇ腫れるわ」


「……そうね」


両目を真っ赤にしたレイはフフッと声を上げて笑った。


前よりも笑顔に明るみが見えた気がする。


「……もうここに長居する事ないよね。 帰ろっか」


「あぁ」


レイは目を閉じ、両手を横に開いた所で、


「レイ、リュウキ君」


アレンさんに声を掛けられた。


「……帰り道ならあそこの扉を通っていけばいいさ。 レイには一刻も早く休んだ方がいいしね」


「……アレンさん、用意周到だね」


「それに、ロイド君達は先に魔法書の外に出たよ」


「いつのまにっ!?」


「さっきの間」


俺とレイの肩をつかみ、一言。


「後、私の生まれ変わりにあったらよろしくね」


「はい、だいたい想像ついてるんで」


と答えたレイとは逆に俺は疑問符を浮かべる。