――ドサッ
「……気絶するほど?」
地面に伸びているナルシストを見て呆れている。
「ま、いっか。 リュウキー、学園長室連れてってよ」
「いいけど、一ついいか?」
俺は、ジッとレイを見据える。
レイは首を傾げる。
「……お前、魔法書だけではなく杖も持ってんのか?」
「は?」
「だから、杖も持ってんのかと聞いてんだよ!」
「そんなの、七年前に契約解除したわ」
躊躇いなくあっさりと答えた。
「それ……マジかよ」
「マジマジ! だってこの魔法書は霊力魔力が両方携わっているもの!」
「はぁっ!? そんなの聞いたことねぇぞ!」
「当たり前じゃん。 両方携わっているものは世界でたった一つ、あたしの持っているのだけだもの」
どうだー、と言わんばかりに自慢げに見せびらかしてくる。
今の行動に腹が立ったが言わないでおこう。