「いいかっ! ニーナが好きだったらとことんアピールしろよっ! んな生半可な気持ちで関わってくるなっ!」


「でも……」


「でもじゃねぇっ!」


「……リュウキ」


「いいかナルシスト!」


「リュウキッ!」


――パチンッ


「なんっ……ムガッ!」


指を鳴らしリュウキの口元にロイドと同じ様にふさぐ。


「ムガッムムガッ(レイッなにをっ)!」


「……ちょっと黙ろうか」


にっこりと笑うとリュウキはナルシストから手を離し、そそくさとイスに座る。


「……ナルシスはどうするの? 諦めるの?」


「僕は…イヤだ」


……そう。


なら、


「ナルシスはニーナに近づいてもいいよ。 ただし、自分なりにどう振り向いて貰うか考えな」


「あ、はぃ……」


「ニーナは…どうする?」


あたしの質問にニーナは数秒間を空け、


「私は私の目でナルシス君の事を見極めるよ」


と言った。