月日が経ちレイリアとレミリアは十歳になりました。


 見た目は似ていても性格が正反対の二人にある式典が訪れました。


 それはこのイースター国の姫を決めるため、国王陛下が直々に正式の場で決めるのです。


 国が王城全体が緊迫感に表情を強ばらせている中、国王陛下が選んだのは、


 ……レミリアでした。



 発表を終えた後、レミリアの戴冠式が行われ一日が終わりました。


 レイリアはレミリアに「おめでとう」と言いました。


 レミリアは表情を歪めながらも「ありがとう」と言いました。


 それを見て、レイリアは嬉しくて泣くのを我慢しているのだろうと思いました。


 でも、違ったのです。


 それが分かったのは、一ヶ月後。


 国王陛下が亡くなった後の事です。


 レミリアはイースター国の姫として、レイリアは補佐役として各職務をこなすことになりました。