――――……

「あー…明日シエラに謝らなきゃな」


ベッドに腰掛け、レイはメイドから貰ったクッキーを食べている精霊達を見ていた。


(メイドの名前がシエラらしい)


「レイ、なんで精霊引き連れてんだよ」


返答がくる前に魔法書渡され中を開く。

「!? どういう事だ」


中は真っ白いページ。


どこを開いても同じだった。


「ビックリしたでしょ? けど、あたしにはちゃんと読めるよ」


俺から魔法書を受け取りパタンと閉じる。


「杖と同じ。 契約した者にしか使うことはできないの」


再びベッドに腰掛け、


「ここでお話をしましょうか。 昔々のお話を――……」


レイは静かに目を閉じた。