「さて、何から話そう……あ、そうそうまず何者かー」


棚の上が足を組み考える仕草を見せる。


「……その前にさ、今から言うのを誰かに他言しない事を約束してくれる?」


俺らは頷いた。


「なら良かった」


ニコッと笑った。


と同時に片手首をクイッと前から後に引いた。


瞬間、ドアがいきなり開き、誰かが「ぎゃあっ」と悲鳴を上げ床に転がった。


「……お前も約束するよな。 ……ナルシスト」


「……お前、なんでここにいるんだよっ!」


さては、またニーナをっ!?


すぐさま後ろに隠し杖を手にする。


「……別に、盗み聞きをするつもりは無かったさ! 昨日ミス・レイが誰かに手紙を送ったのを偶然見つけて……思わず、ニャアニャアと……」


「ニャ…あ!? あれ、てめぇだったのか!!」


レイは怒鳴り、床に座っているナルシストの前まで跳躍した。