――――……
細い裏路地に男はうずくまっていた。
「……レイ、なんかあいつ今までのよりヤバくない」
男を見つける途中で魔法書から出てきた精霊達。
フレイムが警戒心を露わにあたしに聞いてきた。
「そうだね…本人が気づかないうちに欲がみちてきたってところかな…みんな援護よろしく」
あたしの後ろに固まって経っている精霊達は一斉に頷いた。
“……クヒ…ヒヒッ”
「!」
男は何かを持ったまま立ち上がり正面を向いた。
頭を上にし、手に持ったものを……
――ゴキンッ
「「「「「!!」」」」」
ボキリ、グチャ…と口から不気味な音を奏でる。
「……アイツ、以上ですわっ」
アクアがガタガタと震わせあたしの腕にしがみついた。
「「「きゃああああっ!!」」」
あたしらがいる近くにボトッと何かが落ちた。
それは動物の頭。
なんなのかは言わないでおく。