中は広いカウンターとテーブルが窓際にいくつか。
カウンター席でも食べられるように丸い椅子が並べられている。
中に入ったと同時に視線が集まったが気にせずに一番隅のテーブル席に座る。
どうやら数人で切り盛りしているらしい。
四十代の男性に「何か美味いものを」と言って前金を払った。
「……ふぅ」
あたしは上着と同じ色のショルダーバックから魔法書を取り出す。
適当にパラパラとめくっていると、
「お待たせしました」
とテーブルに料理が並んだ。
おー、美味しそう!
思わずゴクリと唾を飲み込んでしまった。
すぐに手を合わせて「いただきます」と言い食べ始むる。
前四皿のうちの三皿目を食べ終えようとしたところ、店内に客人が入ってきた。
`……´
入ってきた男を見て店員と店内にいた客人が唖然とするほど男の格好に問題があった。