「ごめんなさいっごめんなさいっ」

どうしようどうしよう

ひとり、周りをキョロキョロして狼狽えてるあたしにアイツは

「ごめんなさいっよりもさ、ありがとうって言われたいんだけど。倒れそうになったのを、代わりに助けたからさ」


そうだった。

あたしは、助けられた側だった。

しかも、怪我とかしてたらどうしよう。

「……あ、ありがとう。……怪我してないよね?」

ニッコリと微笑みながら

「やっと言ってくれた。僕は大丈夫だよ。河原崎さんも無事そうでよかった」