「仲間…か。」

転校生いや、姫華の言葉がやわらかくなった感じがした。

びっくりすることに、まだ姫華がきてから、5分しかたってない。

朝の準備と、朝の校庭開放の時間は、8時30分までで、姫華がきたのが8時5分。

先生がくるまでまだ20分もある。

「そうよだよ。あんたもこのクラス仲間だよ!!」

「くだらない。」

「えっ…」

「くだらないのよ。なにが、仲間?いじめるって、宣言しといて?バカじゃないの?」

「仲間は、仲間でしょ?」

「あんたたちみたいなのを仲間っていうんだったら、あたしは仲間なんていらない。いじめてもいい仲間なんだったら、あたしは、欲しくもなんともない。」

「いじめるっていったのは、あやまる。ごめん。」

「謝るんだったら、土下座でもすれば?やったことないでしょ?ありがとうが大好きなこのクラスのひとたちは、あなたに土下座なんてさせないでしょ?くだらないっていったら、くだらないのよ。あたしは、いじめなんかにまけないし、あんたたちに仲間だと思われたくもない」

そのとき綾乃が、泣き崩れた。

「なんで?なんでそんなこというの?」

クラスのみんながいった。

「綾乃だって、ほんとは、みんなと仲良くしたいんだよ。」

「あんなこといったスノーとも仲良くしたいとおもってるんだよ。」

「なんで、あんなこというの?」

みんな思ったことをどんどんいってる。

スノーは、いった。

「このクラスは、ありがとうなんてすきじゃない。ほんとは、みんななんておもってんの?ありがとうがすきなのは、誰の影響?」

「ありがとうがすきなのは、未来がすきだから。」

誰かがいった。

「未来さんの影響なんだ。じゃあ、このクラスでありがとうって言葉がきらいな人いないの?」

「あたしは、嫌い。」

誰がいった。

「俺も。6年にもなってありがとう好きとかダサいってずっとおもってた。」

「あたしも」

綾乃がいった。

それに合わせてみんなが嫌いっていっていく。

未来は、どんどん怖くなった。

最後の1人が嫌いっていったら、あたしは、どうなるの?

こわい。

なんで、転校生1人がこんな力もってんの?