未来がいたのは、屋上だった。

「自殺でもする気?」

スノーがいった。

「あたしは、ありがとうが大好きなの。これ以上ありがとうがきらいな人たちといたら、あたしもありがとうがきらいになりそうでこわいの。最後までありがとうが大好きでいたい。」

「そう。逃げるの。ほんとくだらない人ね。あたしなら、逃げない。絶対に。」

「あなたの好きな言葉ってなに?」

「友達」

「えっ」

「意外?」

「友達なんていらないんじゃないの?」

「ほんとの友達なら、大切にする。偽物の友達は、いらないってことよ。」

「あたしは、たった一言でも交わしたらその人は、友達だよ。」

「そう。
じゃあ、あたしとも友達なわけ?ありがとうを、くだらないっていうあたしとも。」

「うん。いままであたしと意見言い合う友達なんていなかった。だから、意見を、言い合った時点で姫華は、最高の友達だよ。」

「なんで、そんなふうにかんがえられるの?」

「これで最後だよ。」

「質問に答えて、なんで?」

「ありがとう」

「えっ…」

未来が飛び降りた。

「未来ー!!」

未来の手をつかんだ。

「姫華やめて。あなたまでおちる。」

「姫華って呼ばないで!」

「姫華、あたしたちは、きっと生まれ変わっても意見が会わないね。
それでもいいんだ。姫華は、最高の友達だよ。
もういいの。あたしは、ありがとうが大好きなあたしで死にたい。これがほんとに最後だよ。」

「ダメ!」

「ありがとう…」

未来が姫華の手をはらった。

「未来ー!!!!」