[その後]




「……遅い。」


人で溢れる駅のホーム。
もう3時の電車は到着しているのに、まだ海斗の姿はない。


何してんの。
私を待たせるつもり?


会いたくて会いたくて仕方がないのに、海斗にはこの気持ちわかんない訳?



「帰る」


15分待ったのに、来ないから帰ることにした。



下を向いてトボトボ歩いていると、
目の前に人の影。


懐かしい匂い。


見馴れた服装。


見馴れた靴。


「海斗⁈」


顔を思い切りあげると、そこには恋しかった海斗の笑顔。


「ただいま。」


「海斗〜‼︎」


私はガバッと抱き付いた。