「はぁー、暇だ。暇。暇。暇。」 蝉の鳴き声が耳にまとわりついているようでうっとおしい。 昨日学校が終わり、無事に夏休みを迎えたもののなんだこの暇。 アルバイトも特にする気がなく、赤点回避に成功したため補習もなく、その結果これ。 「海斗に会おうかなー」 暇だし、海斗にでも会おうかな。 そう思い立った私は、すぐさま海斗に電話をかける。 「ーーーあ、もしもし?」