「…あの…さ、あれって本当なの?」

春弥くんが先に口を開いた。

「あれ?」

「うん。卒業式があったあの日、俺忘れ物しちゃって、教室に戻ったんだ。そしたら柚梨ちゃんが黒板に何か書いてて…気になったから柚梨ちゃんが教室から出ていった後、見たんだ。」

「あの、それって…」

「"ここで過ごした時間は私の宝物です。大好きでした。ハルヤくん"って書いてあったんだけど、今はどうなの?」