そういい、いつもの表情を変えず立ちあがる竜樹くん。

「…………ん?
竜樹くん、今からやるの?」


「うん、丁度いいかなーっと思って。」

「え、竜樹くんの想い人、ここにいるの?」

「うん、目の前に。」

竜樹くんはとんでもないことをサラッと笑顔で言い終えた。


「? えと、あのー?」


私が聞いたところによると、
竜樹くんの想い人は目の前にいるそうなんですが、
向かい側のホームで私達の前にいるのは背の低いお婆ちゃんで。

まさか、そんな訳はないと思うんだ。


そうすると残る可能性としては…