そして変わった。
さっきまでの不安が。
クラスの雰囲気が。
世界観が。

野々村君の印象は私の心の奥にギシリと刻まれた。


野々村君に言われた席に座った。
本当にココは私の席であった。

場所は野々村君の席からの2つ右横。真ん中の列だ。
その間に座るのは、保育所からの幼馴染みの男子だ。
でも正直、私とそいつはそう仲良くない。

前の子は― 男子。
このときは顔をよく見れなかった。

後ろの子は― まだ来ていない。
入学式、欠席なのかな…


しばらく待っていると、担任らしき先生がやってきた。

「ハイー、皆さん!はじめまして!」

―意外にハイテンションだ。
こんな人に着いて行けるのかな…

「えーわたしの名前は 坂本直弘(さかもとなおひろ)と言います!
これから一年間、わたしがこのクラスの担任ですのでよろしくお願いします」

体形はというとちょっと背が低め。
眼鏡をかけていて、年齢的に
(私の予想では)43くらいだろう。

―え…
この人が…3組の担任!?