家に着いた。

誰もいない家の中を、ちょっと寂しげな家の中を、ゆっくり歩く。
階段を上って、自分の部屋へ。
そして、布団の中に埋もれ込んだ。

スタートが悪くなってしまったせいか、
この中学校生活、いや、その後の人生も嫌気が指してくる。


布団の中で、今日の出来事を整理する。


咲希ちゃんと友達になって…

授業中も野々村を少し見つめていて…

帰るとき、昨日と同じ村木の姿を見て…

下校中、光希と野々村の話をしていて…

光希に嘘をついてしまって…


なんだか、初めは好調だったけど、徐々に調子が悪くなっていったような。。


そんなこんなを考えていたら、
次第に、まぶたはゆっくり、静かに閉じていった――