帰り道

日もだいぶ縮んで6時半と言うとほぼ夜だ。

あれから班にいることに苦痛を覚えた。

呆れて仕返しする気も起きない。

白く染まった頭の中を塗りつぶす色も見つからない。


「ポチー何で黙ってるのぉ?元気だして」

「あのなぁー」

真美の誘いに乗って一緒に帰っていることに後悔し始める。

「だってぇ、あたしがいるじゃん?」

「何言ってるんだよ…」

あわてて視線を反らす。

「あたしじゃ不満なんですかぁ?」

茶化す様に追い討ちをかける真美
どうせ冗談…

「ほかの女の子引きずって、お前と向き合えるわけないだろ…」

言葉のトーンと共にうなだれる。

「はぃ、ストップ」

「何だよ?」

祐也の正面に回ると、祐也の手を取って真美が笑った。

「向き合えるじゃない?」

「それとこれとは…」

「何か違うのかな?」

「…」

「いこっ!!」

祐也の手を引っ張る真美。

振りほどく気力が沸いてこなかった。と、言うより身をまかせていた。

「あたしは、いいよ。人生のおまけでもなんでも…祐也のそばにいられるなら」

「え?」


END