__________________________

一磨へ

おはよう一磨。
ここは、俺の部屋。

多分君は、記憶を全部思い出した筈。
あの後俺はさ、君に会わないように、フランスへ一年間、留学生として、学業を終えた。

一年間のフランス留学を終え、戻って来た俺は、中学へ入学。昼は勉学に励み、夜は家を手伝った。

そんな日々を続けて、一年が経った。そして、俺は中学2年生となり、夜の繁華街で、君に出会った。


君は、黒かった髪を白銀に染めて、透き通っていた銀の目を、濁らせていた。

血で染まった手を、君の目の色みたいに光る三日月に、照らしていた。


綺麗だと思った。


こんな時になんだけど、俺は君が好きだ。だから、多分この時、一目惚れだったんだと思う。


それから、族を作って、全国取って、天使と悪魔として、夜の街を回った。


君の記憶げ戻ってしまった今。
俺は君の隣には居られない。
君が、例え俺を許したとしても、俺は自分を許せない。



棗より
____________________________