ーー『好きなんです...ずっと、ずっと見てました...』

そう言った私を抱きしめてくれた貴方がいたのは、ちょうど高校2年に進級する春の頃。
あの頃は何もかもが純粋だった。
ただ好きなら何も怖くないって本気で思ってた。
抱きしめてくれる、この人を本気で信じていた。
彼も私を好きでいてくれているってーーそう、馬鹿みたいに本気にしてたんだよ。

あれから、10年
私の隣に彼はいないーーー