なんの前触れもなく、はっと目が覚める。
この時間になると、必ず。
体内時計は今日も狂うことなく私を目覚めさせた。
私の名前は、橋本響(はしもとひびき)。
高校生一年生になったばかり。
6:15分になったら必ず目が覚めるのは、中学校時代、家と学校の距離がかなりあったからだ。
「おきなさーい。雛(ひな)ちゃん。もう学校にいく時間よ?」
となりの部屋から、妹の雛を起こす声が聞こえた。
母は私を起こしに来ない。
私には血の繋がっていない妹と、血の繋がっていない双子の兄が居る。
なぜ血が繋がっていないかというと、私は父さんの連れ子だから。
他は全員母の連れ子。